前回は「なぜ60歳で暦が還るのか?なぜ赤いものを着るのか?」という還暦の由来をお話ししました。 今回はその続きとして、デザインの視点から“赤”という色の意味について触れてみたいと思います。
調べてみて改めて感じたのは、還暦で赤いものを贈る風習は“単なる縁起担ぎ”ではなく、 色が持つ役割を昔の人がとても上手に使っていたということです。
目次
赤は「始まりの色」であり「守りの色」
日本では古くから、赤は特別な色として扱われてきました。
◎ 魔除けの赤
◎ 生命力を象徴する赤
◎ はじめての服に使われる赤(産着)
還暦で赤を身につけるのは、“生まれ直し”という思想と深くつながっています。
デザインの世界でも、赤は「始まり」を感じさせる色です。
ブランドを立ち上げるとき、「力を入れたいもの・情熱を伝えたいもの」には赤がよく使われます。
もう一度スタートする──原点に立ち返る
還暦は「もう一度スタートする」という節目。
デザインでも同じで、原点に立ち返ると、新しいアイデアが自然と見えてきます。
例えば名刺やロゴ、動画などを作るときも、最初に大事にしていたコンセプトや想いを思い出すことで、
次の表現に生かせるヒントが見えてきます。
赤は気持ちのスイッチになる色
赤は単なる派手な色ではなく、注目を集め、行動を後押しする力があります。
還暦の赤も、節目で気持ちを切り替える力を持っています。
デザインでも同じで、赤を置くことで
◎ 目を引くポイントをつくる
◎ メッセージを強める
◎ 見た人の気持ちを前向きに動かす
ことができます。
つまり、赤は「次に動いてほしい」という意図を自然に伝える色です。

ただの見た目として色を選ぶのではなく、
色が持つ力をちょっと意識して使ってみてください。

